Aqua Catの電子釣果

~弱小エンジニアの備忘録とガジェット~

7.1chサラウンドを実装する

7.1chサラウンドを使う話。

昔から人気のFPSやTPS。個人的にTPSが好きなのだがPUBGにハマってしまい、サラウンド環境が欲しいと思ったので実装した。

ところがどっこいこれが設定を考え続けるハメになった。

何しろ目的に合う製品がほとんど無く、何度も環境を考え直した結果なんとか満足できた環境ができたので紹介したい。

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*まずは作りたい環境と必要な条件を考えよう

サラウンドについて

一度使った人ならサラウンドの重要性は理解しているかと思う。

最近ではバーチャル7.1chのヘッドホンが流行っているが、

リアル7.1chのサラウンド環境を目指す。*1

 

いろいろな制約

1.スペースの問題

7.1chのサラウンド環境を目指すと言ったが、部屋にスピーカーを8個、しかも後ろと横にスピーカーを2つずつ置かないといけない。日本の住宅事情には辛すぎる。

2.ずっとサラウンドでやるの?

これは個人的な好みになってしまうのだが、7.1chの環境というのは割と疲れる。

だらだらとゲームする分には2ch程度のスピーカーでやりたい。

3.スピーカーの流用

スピーカーはピンキリである程度のものだと割と高価なものになってしまう。

折角なのでPCのみならず映画鑑賞や家庭用ゲーム機で使いたい。

構想していく

7.1chに関してはスペースの問題からヘッドセットを選択

切り替えで2.1chのスピーカーを利用する。

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*とりあえず考えた形。この後選ぶ機器と配線の構想をこねくり回す地獄を見ることになる。

PCでリアル7.1chを出力するには

7.1chでサウンド出力する場合、サウンドカードを選択する必要が出てくる。

なので7.1ch出力ができるサウンドカードの選定をするのだが7.1chを出力できるカードが殆どない!!

5.1ch出力できるカードは複数あるが今度は5.1ch出力のヘッドセットが無い。

結局、選択肢はこれしか見つからなかった(2018/7/12現在)

◇カード

ASUS STRIX SOUNDS CARD

 ◇ヘッドセット

RAZER Tiamat 7.1

余談

サウドカードに関して

7.1ch出力できるカードでも(2ch/3ch/3ch)に対応する接続ケーブルが必要であったりと機能はあるが、実現できないカードがあった。

高級サウンドカードは選定外としたため最終的にASUSのサウンドカードしか無かった。

またコントローラーを利用することになるのだがヘッドセット付属のコントローラーがあるので一番安いSOARを購入した。PROとSOARはコントローラーの有無の違い、DLXはカードのランクが上がっている。

ヘッドセットに関して

ヘッドセットはリアル7.1chが出力できるモノ。ヴァーチャルでなくリアルで出力できAUXで繋げれるのはこれだけだった。

AUX5本とUSB(給電用)→コントローラー→ヘッドセットでの接続となる。

2.1chとスピーカーへの切り替えを考える

ヘッドセットとスピーカーを切り替える環境を考えようと思ったが

上記のヘッドセットには切り替え機能がついていたのでヘッドセットとスピーカーの切り替えは不要になった。(ただしオーディオジャック接続)

ということでヘッドセットとスピーカーの配線図が以下になる。

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 *左:緑枠のボタンが外部出力、紫が7.1chヘッドホンへの出力(Razer)。右:配線図

2.1chの出力先としてAUX(オーディオジャック)での接続であればスピーカーはなんでもいい。

CS機との切り替えを考える

家庭用ゲーム機とPCでモニタを共有するのでスピーカーも共有したい。

だが困ったことにCS機はHDMIから映像+音声出力

PCは映像はGPU、音声はサウンドカードになる。

HDMIとオーディオの切り替えをどうするか迷っていたところ、モニターに

オーディオIN、オーディオOUTがあることに気がついた。

モニターで音声データをHDMI→オーディオOUT、オーディオIN→オーディオOUTで設定することができた。

前述の切り替えにさらにモニターでの切り替えがつく為、配線図が以下になる。f:id:AquaCat:20180713002048p:plain*最終の接続図。モニターへAUXのINとOUTがあるか注意。

使い方

思った以上にややこしいことになってしまったが使う分には至極単純で満足の行く環境にできた。

ヘッドセットとスピーカーの切り替えが手元のコントローラーのボタンで行い

CS機との切り替えはモニタの出力が変わると自動で切り替わる。

普段はスピーカーのままにしておき、FPSなどをするときにヘッドセットへと切り替えれる。

また、カード自体に面白い機能がついていたので、後ほどご紹介する。

 

・注意点

◇CS機でヘッドセットを使うことはできない。

CS機で7.1chで出力する必要がなかったので今回は考えなかった。

◇カード側で2.1ch→7.1chへの切り替えが必要。

7.1ch設定のまま2.1chで出力もできるがリアとサイドのサウンドが欠落する。

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 *サウンドカードのユーティリティ画面。赤枠の部分で出力を変更する。

カードの機能について

7.1chのサウンドカードに選択肢が無かったのだが今回のサウンドカードはゲーマー向け製品なのでゲーマー向けの機能があったので紹介したい。

◇サウンドの方向を視覚化させる機能

スピーカーで出力されるサウンドを取得しレーダーのように視覚化してくれる。

外部ツールではあるが起動しているゲームに直接作用するものではないのでアンチチートツールに引っかかる事も無かった。ただし利用は自己責任で。

 

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 *画面中央部下の円形のグラフのようなものが音源の発生位置を可視化している。

さいごに

本当はRAZER Tiamat 7.1を使ってみたかっただけなのだが7.1ch出力できる機器が殆ど見つからず、7.1chヘッドセット⇔2.1chシアターバーを切り替えて使う条件で考えた結果こんなことになった。

なんとか納得いく形にできたし、使ってみてしっかり満足できた。

既にバーチャルでサラウンドを楽しんでいる方はステップアップに

興味をもってくれた方は是非使ってみてほしい。

サラウンド環境で腕が上がるの?って方も使ってほしい。確実に戦績が上がるだろう。

 

ちなみに長々とサウンドカードとヘッドセットについて書いたが

USBーDAC(兼コントローラ)ーヘッドセットの製品もありそちらの場合サウンドカードが不要になる。(サウンドカードのレーダー機能は使えないが。)

 

ヘッドセットにドライバーが5基入っており個別で出力できるものをリアル7.1chとしましたが、それができるのはRazerとASUSの2社しか見つかりませんでした。

もし情報をお持ちの方は教えていただけると助かります。

ASUS Strix ゲーミングヘッドセット Strix 7.1

ASUS Strix ゲーミングヘッドセット Strix 7.1

 

 *サウンドカード不要の選択肢

 

*1:ここでのリアル7.1chはドライバーが5基。それぞれスピーカーのセンター・フロント・サイド・リア・ウーファーを個別で出力できるのが条件