こんにちは、こんばんわ
ブログを半年間放置し続けたあくあきゃっとです。
できれば毎月書くつもりでネタと写真は用意したのですがなにぶん書くのが面倒で放置してしまってました。
さて今回ですがPCを新調した際にNICが2.5G対応だったのでそれに合わせスイッチを10GBASE-Tへ新調しました。
ついでに1GBの通信もアップグレードしようと思って“LAG(リンクアグリゲーション)”を設定してみました。
今回は10GとLAGの(失敗系)個人メモです。
結論は『設定できるが有効ではない』それでも興味のある方は下記をどうぞ。
10Gスイッチングハブの選択
10GBASE-T(以下10G)対応のスイッチングハブはまだ家庭向けには厳しいようで
値段が安く、全ポート10G、サイズは小型という機種は存在しませんでした。
全ポート10G対応だとサーバーラックサイズになってしまいます。
逸般の誤家庭*1であれば選択できるかもしれませんが、我が家はまだ一般の誤家庭で踏みとどまりたい。
ということで選んだのがNETGEARのGS110EMXです。
↓NETGEAR商品ページ
マルチギガ対応 10G 2ポート ギガ8ポートスイッチ - GS110EMX | アンマネージプラススイッチ | スイッチ | 製品 | ビジネス製品 | NETGEAR
↓Amazon商品ページ
10G対応ポートが2つ使える(他は1Gのポート)スイッチでL2スイッチによくある
リンクアグリケーション(LAG)という機能が使えます。
LAGという機能はチーミングの1つでLANポートを2つを束ね、1Gbps+1Gbpsで2Gbpsの帯域を作成する機能です。
後日、個人利用ではほぼ無意味であることが判明。同じ使い方を考えてる人は内容を読んだ後にしっかりと考えてね。
拡張性について
GS110EMXは10Gポートが2つしかないので今後10G機器が増えた場合、拡張が必要になります。
現在の僕の環境が以下の状態。
*オレンジが1Gbps以上の接続、2本繋がるのはチーミングの為。
想定として10G通信機器の価格が安くなり、無線も10Gbpsへ変更するということであれば下図の状態にすることもできます。
1Gbpsの機器はGS110EMXへ接続し、LAGが使えれば2Gbpsで通信させ、
10Gbpsのポートを増設するスイッチへアップリンクさせればいいだけ。
もしLAGが使えるのなら20Gbpsでアップリンクもできるはず。
GS110EMXのLAG設定
ここから個人メモ。LAGの設定
GS110EMXの設定
GS110EMXの管理画面(設定したIPアドレス)へアクセスし
systemタブ→LAGmembership
グループ化を行うポートを選択しApply
グループ化ができたらLAGconfigurationを開き設定を行う。
AdminModeはどうやらLAGの有効/無効を切り替える模様。
LAGtypeは相手先によって変更する。(LACP対応ならLACP。他はstatic)
相手先の設定を終えたらLAGstatusが『Up』になる。やったれ2Gbps。
Windows(IntelNIC)の設定
Windows標準でチーミングは設定できないのでNICのオプションソフトウェアが必要です。
*Intelのネットワークアダプタ信者なので蟹をご利用の方は自分で調べて
プログラム一覧よりPROSetを管理者で起動し、
Teaming/VLANsからCleate Teamでチーミングの作成が行えます。
Typeにて基本はダイナミックでいいと思います。
私の環境ではダイナミックでWake on LANが動かなくなったので後述。
後はプライマリ、セカンダリを指定して、2つのアダプタがActiveになっていればOK。
アダプターのプロパティで速度が2Gbpsになっています。
Wake on LANについて
dynamicで設定するとWake on LANが動作したりしなかったりと不安定になりました。
もとよりWake on LANはチーミングをサポートしておらず、MACアドレスを指定して起動パケットをブロードキャストする為、MACを複数持ってしまうチーミングと合わない結果だと思われます。
staticで設定するとチーミングに上下関係ができるのかstaticであれば問題なく動作しています。
ESXiのLAG設定
ネットワーク→仮想スイッチより使用中の標準仮想スイッチに対し
vSwitchの設定編集に入りNICチーミングよりバランシングを指定すること。
*AquaCatへ、次回設定時は手順を残して追記しておくこと。
synology NASの設定
ネットワーク設定より『Bond』の作成→IEEE802.3ad LACPを選択
GS110EMX側はLACP。自動でいい感じにしてくれる(らしい)
結論
微妙かつ意味は薄い!
ここまで面倒な手順を踏んできてあられもない結論を言ってしまっているが理由は1つ
1対1の通信では1Gbpsを超えることはできなかった
下記が構成と実測値
受付サーバーA(1Gbps x2のチーミング構成)に対し
クライアントB(2Gbps x1のNIC)と
クライアントC(1Gbps x2のチーミング構成)で同時に通信速度を測定。
結果として
総合計2Gbpsは出ているものの、単一の相手先での通信は1Gbpsを超えることはできない。
(2GbpsNICを受付サーバーにし、チーミングを組んだクライアントの1対1でも同じ結果)
LAGは複数を相手に通信を行う場合、威力を発揮するものであるとここまでやって…理解ができました。
(TCP/IP通信の動作を考えれば当然の結果かもしれない。夢を見すぎたか…)
つまりほぼ同時稼働することがない家庭環境では無意味に近い!
PC2台を利用してストリーミング配信する時くらいか・・・ハブ同士をLAGで繋ぐと効果は高そうだが家庭に2台L2スイッチ置くシチュエーションが・・・
ちなみにLAGを構築しようと思い立つ前にいろいろネットで調べ、2Gbpsを達成した!というような記事も見かけましたがそうはなりませんでした。
ネットギアのNASの記事にある下記の記載が正しいように思えます。
1Gbps×2と言っても、「=2Gbps」という単純な話ではない。2つのポートを連携させることはできるが、その帯域はあくまでも1Gbps×2。つまり2系統の1Gbpsをうまく使い分けることで、システム上、トータルのネットワーク性能で2Gbpsを実現できるということになる。
引用:複数機器でのアクセス集中でも速度低下を抑える! ReadyNAS 204で1Gbps×2のリンクアグリゲーションを試す
10Gbps機器や10G回線契約を目にする今、『10Gはまだ早い』という声はもう古いだろうと思っていましたが『10G環境はまだ早かった』ようです。
*1:全ポート10Gのハブがある家は明らかに一般を逸脱した誤った家庭環境です!2021/12/16時点