1680万色に光る空気・・・ではない
こんにちは、こんばんわ。
ブログを絶賛赤字経営中のあくあきゃっとです。(記事を書かない自分が原因)
コロナウイルス等の影響によって『ステイホーム』が推奨されるなど家に引きこもる日が多くなっています。
ところが長時間締め切った部屋でゲームしてると気分が悪くなったり集中力が著しく落ちてしまいます。操作を失敗してしまうのも、FPSで相手を倒せないのも部屋の空気のせい!!
という考えに至り、ゲーミング空気を手に入れるため今回はCo2モニターなるガジェットを買ったのでお話したいと思います。
Co2(二酸化炭素)濃度について
空気中における二酸化炭素の濃度は『PPM』で表すことが多いようです。
二酸化炭素の濃度における人体への影響は下記。
- 250-350ppm 大気中の通常濃度
- 250-1000ppm 換気が十分な室内の数値
- 2000-5000ppm 換気の悪い部屋。頭痛・眠気・倦怠感・注意力の低下
- 5000ppm以上 作業場所としての限界値(8時間)
- 40000ppm以上 最悪死に至る
冬場に8畳ほどの部屋でモニターをしてみたのですが
閉め切った部屋で2時間もすれば2000ppmは簡単に超えていました。
6時間換気もしない状態でおくと5000ppmとなっていました。
暖房器具を使用すると倍以上のスピードで数値はあがっていきます。
余談
昔居た大阪の古いオフィスビルでは部屋の1辺にしか窓がなく、窓を開けても隣のビルの壁でした。
入口は事務スペースと離れておりお世辞にも換気はよくない環境でした。
社員が口々に午後になると眠い・頭痛がする・息苦しいといった声が多数あり事態を重く見た会社が調査会社に依頼して出た結果が『二酸化炭素濃度があまりにも高い。厚生労働省の推奨する数値(1000ppm)の10倍近い』でした。
当時は二酸化炭素が原因でパフォーマンスが低下するとは思ってもいませんでした。今は移転して快適に仕事ができています。
最近、部屋に引きこもってゲームしていると同じような症状が出たのが今回のモニターを買った理由です。
二酸化炭素濃度の上昇は簡単に集中力の低下を招く
二酸化炭素濃度の上昇は脳に影響を及ぼすことは分かっていただけたでしょうか。
集中力が低下したからといってエナジードリンクを飲んではないだろうか。
カフェインを摂取しても眠いままではないだろうか。
もしかすると原因は空気のせいかもしれず、換気を行わないままだと状況は悪化するばかりです。
新鮮なゲーミング空気を部屋に入れ、快適にゲームができるゲーミング環境を作ろう!
二酸化炭素モニター探し
・・・と思って二酸化炭素モニターを探したのですが値段が高い。
需要が少ないからか機種自体かなり少な
い。業務用はセンサーの更正が必要と選ぶものが無い中見つけたのがコレ!
CO2 PM1.0 PM2.5 PM10 モニター 温度 湿度 室内 車内 2.8インチスクリーン 二酸化炭素 測定器具 環境モニター (CO2+PM2.5)
結果から言うとガジェットとしてかなり良かったです。
USB給電なのでコンセントなども不要。PCデスクにも置けます。
通電中は継続してモニターされ続けるので2000ppm超えたあたりで換気を心がければ新鮮なゲーミング空気がお部屋に充填されることでしょう。
(ゲーミング空気は光らないの?:数千万ボルトをかければ多分光るぞ。落雷って言うんだけどな。)
と商品紹介はここまで。
とここまでで疑問を持たずに読んでくれた読者の方はCo2モニターが気になったら是非自分の部屋でモニターしてゲーミング空気を楽しんでほしい。
ここからはギークなオタクブログ全開で行くのであまり興味がなければ回れ右をするべきだと思う。
結論はかなり良いガジェット、はもう書いてあるのだが値段は『安いし』基盤はセンサーがむき出しであまりにも『怪しい』のだ。
ここからはその辺を解決していこうと思う。
各種モジュールについて
モニタ裏側。見ての通り2枚のアクリルパネルにスペーサーを入れセンサーとモニターをサンドイッチしているだけの怪しさ全開の構成。
給電用のUSB端子もむき出しという漢らしさすら感じる外観。
3つのセンサーがついており各センサーの数値をTFTモニタに出力している。
このセンサー自体の不安が拭えないので製造メーカーや分解による調査を行いました。
*浮遊粒子状物質センサーには青い保護シートが付いてましたが気に入らないので剥がしました。
浮遊粒子状物質センサー
小型のファンがついており、外気を取り込んで空気中の粒子を計測しているセンサー。PM2.5などの空気中の粒子を検出してくれます。
外観ではメーカーやセンサー部分が不明な為、分解していきます。
左側がカバー。右側上段が吸気ファンとブラケット。右側下段がセンサー部分。
通電時は常に吸気ファンが回転していますがかなりノイズは小さく、耳をくっつけてやっと聞こえる程度。耳の横を飛ぶ蚊のほうが音が大きい。
基盤部分にしっかりメーカー名がかかれてました。
PLANTOWER PM5003が使われているようです。
とりあえずよくわからない部品の集合体ではなかったので一安心。(最初はファンだけで中身無いのでは?とか疑ってた。)
仮組して通電させた所。左側の筒が発光し、右側の四角いセンサーで粉塵を検知している。マウスのセンサーみてーだなオメー。
中国製のセンサーではありますが黒のプラスチック部分がかなり考えられた形状をしており、発光部分とセンサー部分に埃が溜まらない工夫がされています。
またセンサー部に比べファンと空気の取込口が大きいのもノイズ対策と思われます。
コスト面だけで見れば基盤とファンだけを箱に入れてしまえば動作はするのでこういったしっかりと設計されたケースが使われているだけでもこのセンサーはある程度信用できるでしょう。
室温/湿度センサー
なぜか4ピンを延長しただけの基盤についているセンサー。わざわざ逆立ちさせている理由は不明。直接TFTモニタの基盤につけてもよかったのでは?
ASAIR AM2120というセンサー。
これまた中国のメーカーだけど多用されるセンサーということを考えれば温湿度センサー自体殆どが中国製なのだろう。
メーカーのHPもしっかりしているがなぜか製品一覧にAM2120が無い。
CM2120はあるのだが後継機種なのだろうか?aliexpressで普通に売ってるので多分大丈夫だろう。
部屋に複数温湿度センサーを集めて比べてみたが温度は±1、湿度±15程度と誤差は許容内。センサー自体はしっかりと働いてくれてるようだ。
二酸化炭素濃度センサー
今回の主役。これがしっかり動かなければ俺は一体何を買ったのか分からない。
そんな不安を払拭するかの如く、コイツにはデカデカと身分が書いてあった。
Senseair S8というセンサー。
このガジェットで唯一、中国メーカーではない部品である。
調べて驚き、センスエア社は旭化成株式会社のグループ会社らしい。(センスエア自体はスウェーデンの会社)
まさか日本の会社の名前が出てくるなんてたまげたなぁ。
日本語で技術仕様もデータシートも出てきたのでこのセンサーに関してはとりあえず安心した。
TFTモニタ
特筆なし。ただのモニタ。
価格の妥当性について。
二酸化炭素濃度を計測するだけの機器で1万円を超える中で今回の機器は多機能で1万円となっており、センサーの性能は悪くないものの見た目があまりにも簡素な構造なのでパーツ毎の金額を調べました。
海外サイトでUSドルの金額を大体の日本円に換算しているので時期によって金額は変動するので注意してください。
粉塵センサー PLANTOWER PM5003 :1500円
Co2センサー Senseair S8 :3500円
温度/湿度センサー ASAIR AN2120 :250円
TFT液晶 2.6インチ :2000円
計 7250円
上記以外にPCBやアクリルパネルや組み立て費用などが発生するので1万円前後というのは破格の値段ではないのでしょうか。温度センサーがクソ安いな。
マジメな話
ネタでゲーミング空気と言ってきましたが二酸化炭素濃度の上昇は集中力や記憶力に悪影を及ぼします。
学校のテストでは結果に影響が出たり、満員電車では頭痛の症状が出る程だそうです。
閉め切った会議室で長時間の会議が眠いのは二酸化炭素濃度のせいかもしれませんね。
勉強やテレワークなどで気分が悪い・長時間集中できない時、締め切った部屋に長時間居ませんか?
ウイルスの影響もあり密室は避け、換気を行いましょうと言われていますがこういったモニターがあれば数値的に換気の目安が分かるのでオススメです。
2500ppmを超えると思考力に影響が出るそうなのでモニターできる場合2500ppmを超えないように換気を心がけるべきですね。
先にガジェットとしてかなり良いと結論していますが、センサー云々の精度というよりおおまかでも『換気すべき目安』が分かるのはとても良いです。
目に見えないままだと後でいいやと後回ししがちだったのですが、数値が見えてしまっているので『はやく換気しなきゃ集中力落ちちゃう・・・』という気持ちにしてくれます。
私のまわりハードコアゲーマーの皆さんは特別給付金でPCパーツやゲーミング椅子が話題ですが、ゲーミング空気なんてのははいかがでしょうか。
それでは今回はこのあたりで。
*意図的にセンサー部に呼気を吹いた所。2500ppmを超えると表示が赤くなる。